概要
高さ100メートルの石灰岩壁。舟をさおで漕いで遡る。
解説
猊鼻渓(げいびけい)は、岩手県一関市東山町にある砂鉄川沿いの渓谷。日本百景の一つに選ばれており、1925年(大正15年)に国の名勝に指定されている。 猊鼻渓のある砂鉄川は一関市の北東部にある鷹ノ巣山を源とする川で、一関市東山町長坂付近で南部北上山系に分布する古生代の石灰岩層を節理面に沿って侵食し渓谷を形成している。峡谷は高さ数十メートルから百メートルほどの絶壁が約2キロメートルにわたって連なる。紅葉の他、藤の名所としても名高い。 名称の由来は、この渓谷の上流部南側にある突き出たこぶ状の鍾乳石で、これが猊(獅子)の鼻に似ていることから「猊鼻渓」と名付けられた。 渓谷は巨石や奇岩が連続し、周囲は赤松をまじえた広葉樹林に覆われている。げいび観光センターによって舟下りの遊覧が行われており、船頭の猊鼻追分(げいび追分)でも知られる。 上流側から大きな鏡を立てかけたような「鏡明岩」、藤のつるが絡みついた「藤岩」、顔のようにみえる「凌雲岩」、水面上に張り出して雨宿りに利用されたと伝わる「あまよけの岩」、左岸の「壮夫岩」と右岸の「少婦岩」からなる「夫婦岩」、紅葉の季節に赤や黄色の葉に覆われる「錦壁岩」、六曲屏風をめぐらせた趣の「曲屏(きょくへい)岩」、岩の稜線にある松の木々が馬のたてがみに見える「馬鬣岩(ばりょういわ)」、猊鼻渓の名称の由来となった「獅子ケ鼻」、暗色部が帯状に見える「仙帯岩」、舟下りの最奥に位置する大岩壁の「大猊鼻岩」などがある。 1925年(大正14年)10月8日に、国の名勝に指定された。また、1927年(昭和2年)には毎日新聞社主催の日本百景に選定された。 同じ村に住んでいて、その処を知らぬ人さえ、かなりあったと伝えられている。 この仙境を隠したのは、旧藩時代、たまたま藩吏などが探勝に来る度に、いつも地方民は多大の労力を強いられたので、人々はその負担に堪えかねて、風土記にも、絵画図にも表さなかった。1775年(安永4年)安永風土記の「長坂村お書上げ」には、砂鉄川が「大原川」と記載されているが、肝心の猊鼻渓については、長坂村、同村・本郷のどちらの「お書上げ」にも記載されていない。一関市大東町渋民の芦東山ですら足を運んでいない。
出典:Wikipedia(CC BY-SA 4.0)
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