概要
接着剤を使わず、熱と圧力だけで甲羅を接ぐ。透明度の高い部分を選び分ける目が要る。国の伝統的工芸品。
解説
鼈甲(べっこう、べっ甲)は、熱帯に棲むウミガメの一種・タイマイの甲羅を原料とする有機素材。鼈甲細工(べっ甲細工)を含む鼈甲製品(べっ甲製品)の原材料である。 タイマイは大西洋やインド洋、太平洋の赤道付近に生息しており、周辺地域では食用として地元住民の貴重なたんぱく源となっていたほか、残る甲羅は工芸用の鼈甲として外貨獲得の手段となっていた。具体的には体の縁の部分にあたる背甲(せこう)、腹甲(はらこう)、ツメと呼ばれる3つの部位が用いられる(部位はさらに細かく背中側に位置する背甲、首甲、舟甲、本甲、袖甲、肚側に位置する肚甲、縁の部分の爪甲に分けられることもある)。 背甲には黄、茶、黒の斑点模様があるなど特徴的な色彩を有する。その部位ごとに表れる色目によって白甲、オレンジ甲、白ばら甲、茨布(ばらふ/散斑とも)甲、黒甲、とろ(トロ)甲、などの種類がある。 鼈甲は天然素材のため厚みも1cm以上のものから1mm程度のものまであるが、素材自体に膠としての性質があるため、水と熱を加えることで何層も重ね合わせて成形することができる。また、欠けても再び水と熱で継ぎ直すことが可能である。 「鼈」とはスッポンのことである。「鼈甲」も本来はスッポンの甲のことで、タイマイの甲の意味は国訓である。 「鼈甲」の字を当てた理由については江戸時代に奢侈禁止令による取り締まりの対象となった際、婚礼にタイマイ製品を用いようとした藩主が苦肉の策で内地の亀の甲であれば差し支えないかと上申し、幕府からスッポンの甲を用いたものであれば差し支えないと許可を受けたことから「鼈甲」の字が当てられるようになったとする説がある。なお、スッポンの甲は上層の鱗板を欠き下層の甲板のみからなるため、実は(タイマイの)鼈甲に相同な部分ではない。 英語のtortoiseshellは、字義どおりには「陸亀(tortoise)の甲(shell)」でありタイマイを意味する語素を含まない(カメ#英語も参照)が、鼈甲を特定的に意味する。また、錆び猫の意味もある。 中国では6世紀末には作られるようになり、8世紀の唐の時代には盛んに制作された。 日本には飛鳥時代の604年に中国から鼈甲を装飾の一部に用いた「玳瑁杖(たいまいのつえ)」や「螺鈿紫檀五弦琵琶(らでんしたんごげんびわ)」が伝えられ正倉院に収蔵されている。
出典:Wikipedia(CC BY-SA 4.0)
出典 ja.wikipedia.org ↗基本データ
創建・開館:1600年代 代表作・所蔵:熱と水で接ぐ張り合わせ、接着剤を使わない ジャンル:工芸・陶芸
出典 ja.wikipedia.org ↗旅の前に知っておくこと
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