概要
岩手山の噴火が残した黒い溶岩原。畏れの対象だった。
解説
焼走り熔岩流(やけはしりようがんりゅう)は、岩手県八幡平市にある、岩手山中腹から流出した溶岩流により形成された岩原である。国の特別天然記念物に指定されている。 名称の由来は、真っ赤な熔岩流が山の斜面を急速な速さで流下するのを見た当時の人々が焼走りと呼んだことによるものであると言われており、地元では古くから「焼走り」と呼ばれていた。 焼走り熔岩流は岩手山の北東斜面山腹から山麓にかけた、標高約550-1200メートルに広がり、天然記念物に指定された面積は149.63ヘクタール、溶岩流の延長は約4キロメートル、岩石の種類は「含かんらん石紫蘇輝石普通輝石安山岩」である(北緯39度52分11.61秒 東経141度2分39.34秒)。一般的に輝石安山岩溶岩は粘性が大きいが、焼走り熔岩流の溶岩は粘性が小さく流動性に富んでいると言われている。 岩手山は山頂部に爆裂カルデラと中央火口丘を持つ円錐形の成層火山であり、1686年から1934年の間に複数回、爆発と熔岩流噴出の火山活動記録が残されているが、「焼走り溶岩流」はこれら山頂部の噴火活動とは違う、中腹部にできた噴火口、いわゆる寄生火山から流出したものである。焼走り溶岩流が形成された火山活動の年代は従来より1719年(享保4年)正月(旧暦)とされているが、近年の研究では1732年(享保17年)とする説もある。 焼走り溶岩流を作った噴出口は、岩手山の東側山腹、標高850メートルから1250メートル付近まで直線状に複数個所残っており、いずれも高さ4-5メートル、直径4メートルほどのものである。そのうち第1噴出口跡(北緯39度51分27.9秒 東経141度1分9.2秒)、第2噴出口跡(北緯39度51分30.2秒 東経141度1分18.0秒)は国土地理院発行の2万5千分の1地形図に表記されている。 熔岩流の表面は波紋状の凸凹があり、これがトラの縞模様のように見えることから「虎形」と呼ばれている。また、しわ状模様の存在は、粘性が小さい熔岩であったことを示している。 焼走り熔岩流は噴出時期が比較的新しいため風化作用が進んでおらず、その表面には未だに土壌が形成されていないことから植生に乏しく噴出当時の地形を留めている。
出典:Wikipedia(CC BY-SA 4.0)
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指定:特別天然記念物 ご利益:山岳信仰
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