一杯の値段が上がって、それでも人は来た
日本のカフェのいま
コーヒー一杯の値段は、この数年で確かに上がりました。にもかかわらず、カフェ・喫茶の売上は落ちていません。
市場の規模
喫茶店業界の市場規模はおおむね1兆円を超える水準で、平時では1〜1.2兆円のあいだでほぼ横ばいに推移してきました。外食全体のなかでは大きくはありませんが、安定して存在してきた市場です。
売上は伸びている
一般社団法人日本フードサービス協会の「外食産業市場動向調査」によれば、2024年後半から2025年初頭にかけて、カフェ・喫茶カテゴリーの売上が前年同月比105〜110%前後となった月が複数ありました。
その中身が興味深いところです。2022年から2024年にかけて、多くのチェーンがコーヒーやフードの価格を段階的に引き上げました。結果として客単価が上昇し、客数の微減を補って売上高を押し上げるという構図が生まれています。
何を買っているのか
ここから読み取れるのは、値段が上がっても通う理由が別にある、ということです。カフェで買われているのはコーヒーそのものだけではなく、座って過ごす時間や、家でも職場でもない場所のほうかもしれません。値上げに対して客数が大きく崩れなかったのは、その部分の価値が動かなかったからだと考えることができます。
価格が上がっても人が来る市場と、来なくなる市場があります。違いは、その店で何を買っているのかという定義のほうにあるのでしょう。
国際相場の動きはコーヒー価格の記事で詳しく。
参考:一般社団法人日本フードサービス協会「外食産業市場動向調査」
——Value Village編集部