野菜くずと食べ残し

世界の食品廃棄は1人132kg
国連の食品廃棄指数を読む

食べものは、畑から食卓までのあいだだけでなく、店や家庭でも失われています。国連環境計画(UNEP)が2024年に公表した「食品廃棄指数報告書2024」は、小売・外食・家庭の3つの段階で捨てられた食品の量を、世界で推計したものです。

10億5,200万トン、その6割は家庭から

報告書によると、2022年に世界で発生した食品廃棄は10億5,200万トン(食べられない部分を含む)。1人あたりに直すと年132kgです。内訳は家庭が6億3,100万トン(1人79kg)、外食が2億9,000万トン(同36kg)、小売が1億3,100万トン(同17kg)で、家庭がおよそ60%を占めます。消費段階に届いた食品の最大19%が廃棄されている計算になるとも記しています。

要点:世界の食品廃棄は2022年に10億5,200万トン、1人年132kg。家庭が約6割を占め、高所得国と中所得国の家庭の平均差は1人年7kgにとどまります。「豊かな国だけの問題」ではない、というのが報告書の見立てです。

所得による差は小さい

意外なのは、国の所得水準による差が小さいことです。家庭の1人あたり平均は、高所得国81kg、上位中所得国88kg、下位中所得国86kgで、その差は7kgほど。報告書は、暑い国ほど家庭の廃棄が多い傾向にも触れ、皮の厚い果物の消費や冷蔵設備の普及度など複数の要因が考えられるとしています。また都市より農村のほうが少ない傾向があり、残りものを家畜の餌や堆肥に回す循環が理由の一つに挙げられています。

日本の「食品ロス」と比べるときの注意

消費者庁の公表では、日本の2024年度の食品ロス量は461万トン(家庭系224万トン、事業系237万トン)で、前年度の464万トンから3万トン減りました。ただし日本の「食品ロス」は、本来食べられるのに捨てられた部分を数えたもの。UNEPの数字は骨や皮など食べられない部分も含むため、そのまま並べて比べることはできません。

食品廃棄は、温室効果ガス排出の8〜10%に相当するとも推計されています。買いすぎない暮らし方については少なく良く買うもあわせてどうぞ。

参考:国連環境計画(UNEP)、消費者庁、農林水産省、環境省

——Value Village編集部