
2028年の色は「ラディアント・アース」
“光る土色”が新しいベーシックになる理由
2027年の色として「ルミナス・ブルー」を紹介しました(2027年の色はルミナス・ブルー)。その次の年、2028年の色もすでに決まっています。英国のトレンド予測会社WGSNと、色の体系を手がけるColoroは2026年3月19日、2028年の「カラー・オブ・ザ・イヤー」に「Radiant Earth(ラディアント・アース)」を選んだと発表しました。
どんな色?——光を帯びた、土の色
ラディアント・アースは、Coloroの色番号で「017-42-31」。名前のとおり、焼き物や大地を思わせる温かみのある土色ですが、くすんだ茶色ではなく、内側からほのかに光るような明るさを含んでいるのが特徴です。
WGSNは、この色を「頼りがいがありながら、主張もある新しいニュートラル(基本色)」と表現しています。強く目を引く「ポップ」な色ではなく、夕暮れの残照のように静かに長く続く輝き。陶器やオーガニックな布地など自然素材とよくなじむ一方、金属や機械加工された硬い素材に温かさを添える色としても位置づけられています。
なぜ今「土色」なのか
WGSNは2028年を、長引く世界的な混乱を経て、人々が「生き延びること」から「よく生きること」へ意識を移していく時期と見ています。移ろいやすい流行よりも、長く安心して使えるもの、永く続く安定感を求める気持ちが強まる——その気分を映す色として選ばれたのが、ラディアント・アースです。
WGSNのシニアカラー予測担当者は、この色が「本当の意味で長く続く安定感をもたらす」とコメントしています。Coloro側も「テキスタイルや対照的な質感の素材にも自信をもって展開できる色」と説明しており、服や小物での使いやすさが意識されていることがわかります。
ポイント
2028年の色「ラディアント・アース(017-42-31)」は、ほのかな光を含んだ温かな土色。派手さではなく「長く続く安定感」を表す、新しいベーシックカラーとして提案されています。
あわせて出た、2028/29年秋冬の5色
WGSNとColoroは2026年10月、さらに先の2028/29年秋冬シーズンの「キーカラー5色」も発表しました。3,500色以上ある色の体系から選ばれたのは次の5つです。
- Bloodstone(ブラッドストーン/011-27-26):酸化鉄を思わせる深い赤。シーズンの軸になる色
- Liminal Yellow(リミナル・イエロー/046-75-28):心地よさと不思議さが同居する、かすんだ黄色
- Elemental Verdigris(エレメンタル・ヴェルディグリ/091-55-12):銅の緑青のような、風化した青緑
- Healing Turmeric(ヒーリング・ターメリック/030-70-36):明るさと安心感をあわせもつ黄みのオレンジ
- Smoky Amethyst(スモーキー・アメジスト/146-36-10):落ち着きを感じさせる、くすんだ紫
WGSNの色・素材部門の責任者は、この5色の特徴を「二面性、汎用性、季節をまたぐこと」と表現しています。ラディアント・アースと同じく、ひとつの季節で終わらない色が選ばれている点が共通しています。
服に取り入れるなら
土色は、日本の着こなしにもなじみやすい色です。たとえば、生成りや白のリネン、ウールなど自然素材の服と合わせると、ラディアント・アースの温かさが引き立ちます。反対に、黒やグレーのシンプルな服に、この色のストールやバッグを一点だけ足すと、硬い印象がやわらぎます。
流行色というと「その年だけの色」と思われがちですが、今回の提案は「長く着られる色」そのものがテーマです。今あるワードローブの中の茶系・テラコッタ系の服を、少し違った目で見直してみるのもよいかもしれません。
参考:WGSN・Coloro「Colour of the Year 2028」発表(2026年3月19日)、WGSN・Coloro「AW28/29 Key Colours」発表(2026年10月)
——Value Village編集部
写真:Vijayanrajapuram/CC BY-SA 4.0(Wikimedia Commons)




