服に、履歴書がつく
EUのデジタル製品パスポート
これからEU市場で売られる服には、一枚ずつ「履歴書」がついていくことになりそうです。
ESPRという枠組み
その根拠が、持続可能な製品のためのエコデザイン規則(ESPR、規則(EU) 2024/1781)です。2024年6月28日にEU官報で公布され、同年7月18日に発効しました。従来は「指令」だったものが「規則」に格上げされており、加盟国ごとの国内法化を待たずに直接適用される形になっています。
ESPRが求めるのは、次のような要件です。
- 耐久性
- 信頼性
- 修理可能性
- リサイクル素材の使用率
デジタル製品パスポート(DPP)
そしてこれらの情報を消費者に伝える手段として用意されているのが、デジタル製品パスポートです。製品の環境・素材・修理・廃棄に関する情報を電子的にまとめ、QRコードや電子タグを通じて、サプライチェーン上の関係者がアクセスできるようにする仕組みとされています。
繊維製品は、2027年見込み
繊維製品について具体的に何をどこまで開示するかは、ESPRの枠組みのなかで個別の委任法令によって定められます。その採択時期は、現時点で2027年と見込まれています。
修理可能性やリサイクル素材の比率を「書かなければならない」ようになると、書けるようにつくることが先に必要になります。表示の制度は、しばしば設計そのものを変えていきます。
日本の衣類の行方についてはこちらの記事で。
参考:欧州連合、日本貿易振興機構(ジェトロ)、日本規格協会
——Value Village編集部