積み重なった色とりどりのコンテナ

世界の服の3割は中国から
WTO統計で見る衣料品の輸出国

手元の服のタグを見ると、「Made in China」「Made in Bangladesh」「Made in Vietnam」といった表記が並びます。日本で売られる服の98%以上が輸入品であることは以前の記事で紹介しましたが、では世界全体で見ると、服はどこから送り出されているのでしょうか。世界貿易機関(WTO)の貿易統計から読みます。

中国は約1,650億ドル、シェア29.6%

WTOの統計によると、2024年の衣料品輸出額で世界最大の国は中国で、約1,650億ドルでした。世界シェアは29.6%で、2010年以降で最も低い水準とされています。依然として3割近くを占める一方、そのシェアは少しずつ他の国へ移っています。

バングラデシュとベトナム

国単位で中国に続くのが、バングラデシュとベトナムです。2024年の輸出額はバングラデシュが約385億ドル、ベトナムが約340億ドルで、いずれも世界シェアは6〜7%台。両国の差は年々縮まっています。なお、WTOは欧州連合(EU)を一つの地域としても集計しており、域内取引を含むEU全体の輸出額は中国と同程度の規模になります。

2024年の衣料品輸出(WTO統計より)
・中国 約1,650億ドル(世界シェア29.6%)
・バングラデシュ 約385億ドル
・ベトナム 約340億ドル
※EUは域内取引を含めて地域として別集計

数字の向こうにある暮らし

衣料品の製造は人の手を多く必要とする産業で、輸出の多い国ほど多くの人の雇用を支えています。生産地が分散していく流れは、コストだけでなく、関税や物流、取引先の分散といった企業側の判断も反映したものです。服を選ぶとき、タグの国名に少し目を留めてみると、世界の地図が違って見えてくるかもしれません。

素材の側から見た世界の統計は、世界の綿花2,590万トンの記事でも紹介しています。

参考:世界貿易機関(WTO)World Trade Statistical Review

——Value Village編集部