
世界の靴は年246億足
半分以上は中国製、1足の平均輸出価格は11.65ドル
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服の世界の数字はこれまでも取り上げてきました(世界の繊維生産1億3,200万トン)。今回は足もと、靴です。ポルトガルの靴・皮革製品の業界団体APICCAPSは、毎年「World Footwear Yearbook(世界靴年鑑)」を発行しています。2011年に始まり、16号目となる2026年版が7月に公表されました。
2025年の世界の靴生産は246億足
年鑑によると、2025年に世界で作られた靴は約246億足。前年比0.1%増で、ほぼ横ばいでした。ただし、2024年の数字は見直され、前年から10%近く伸びていたことがわかっています。大きく増えた翌年に、その水準を保ったという形です。
世界の人口はおよそ80億人なので、単純に割ると1人あたり年3足ほどが作られている計算になります。
9割近くがアジアで作られる
生産地の偏りは、服以上にはっきりしています。アジアの生産シェアは88.7%で、前年から変わっていません。
- 中国:137億足(世界の55.6%)
- インド:30億足(12.2%)
- ベトナム:17億足(6.7%)
世界の靴の半分以上が中国で作られている計算です。上位10か国のうちアジア以外はブラジル(3.4%)とメキシコ(0.9%)の2か国だけでした。
輸出の面では変化も見えます。2025年の中国の輸出は90億足で依然として最大ですが、世界の輸出に占める割合は10年前の69.1%から61.2%に下がりました。代わって存在感を増しているのがベトナムで、輸出シェアは11.2%と、主要国の中で最も大きく伸びています。
ポイント
2025年の世界の靴生産は246億足。88.7%がアジアで、中国だけで半分以上(55.6%)。ただし中国の輸出シェアは10年で69.1%→61.2%に下がり、ベトナムが伸びています。
どこで履かれ、いくらで取引されるか
消費の面では、アジアが世界の56%を占める最大の市場です。国別では中国が48億足、インドが28億足、アメリカが19.5億足。1人あたりの消費量は、北米が年4.6足、ヨーロッパが4.1足、アフリカが1.6足と、地域による差が大きくなっています。
2025年の世界の靴の輸出額は1,720億ドルで、前年から1.6%増えました。輸出量はほぼ横ばい(0.1%減)だったので、1足あたりの値段が上がったことになります。世界平均の輸出価格は1足11.65ドル。2024年の下落から持ち直したものの、2023年の過去最高(11.96ドル)には届いていません。
地域別に見ると、ヨーロッパから輸出される靴は平均34.76ドル、アジアからは8.02ドルと、4倍以上の開きがあります。ヨーロッパは数ではなく、革靴や高価格帯など「1足の価値」で勝負している構図が数字に表れています。
数字から見える、靴選びのヒント
靴は服と違って、修理しながら長く履くことができるアイテムです。かかとやソールの交換ができるつくりかどうか、どこで作られたものかを一度確かめてみると、同じ1足でも見え方が変わってきます。
年246億足という数字は、裏を返せば、それだけの靴がいずれ役目を終えるということでもあります。世界で繊維製品の回収や再利用のルールづくりが進む中(EUの繊維EPR)、靴も「作る量」と「履く長さ」の両方が問われる時代に入りつつあります。
参考:APICCAPS(ポルトガル靴・部品・皮革製品工業会)「World Footwear Yearbook 2026」(2026年7月)
——Value Village編集部




