お正月の餅、なぜ毎年事故が起きる?高齢者と子どもの食べ方
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日本では毎年1月、餅による窒息で救急搬送される人が相次ぎ、死亡者も出ます。東京消防庁の管内だけで年間100人前後が搬送され、その9割が65歳以上。「よく噛めば大丈夫」と思われていますが、噛む力・飲み込む力が落ちた人には、餅は最も窒息しやすい食品の一つです。
数字で見る餅の事故
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 搬送者数 | 東京消防庁管内で年間90〜130人前後が餅による窒息で救急搬送。うち1月が半数以上、元日〜3日に集中 |
| 年齢 | 約9割が65歳以上。80歳代が最多 |
| 死亡 | 全国の窒息死は年間約3,500〜4,000人(食物によるもの)、餅はその中で最も多い食品の一つ。消費者庁の分析で餅による死亡は1月に集中し、年間の4割以上が1月 |
| 餅の特性 | 口の中の温度(37℃前後)で硬くなり、粘りが増す。唾液で溶けない。噛み切れずに丸のまま飲み込みやすい |
| 子ども | 3歳未満は餅の生食は避けるのが一般的。5歳以下の窒息事故の原因食品はナッツ・ぶどう・ミニトマト・餅 |
予防(高齢者・子どもがいる家庭)
| 対策 | 内容 |
|---|---|
| 切る | 1cm角程度、または薄くスライス。雑煮の餅も切ってから |
| 一口の量 | 一口ずつ、飲み込んでから次。話しながら・笑いながら食べない |
| 口を潤す | 食べる前にお茶・汁物で口とのどを湿らせる。食べている途中でお茶で流し込むのは逆効果(餅が動いて詰まる) |
| 姿勢 | 座って、少し前かがみ。寝ながら・寝起きに食べない |
| 代替 | 白玉団子(小さく)、餅入りおかゆ、市販の「やわらかい餅」「とろける餅」、餅の代わりにパン粥・すいとん |
| 見守り | 一人で食べさせない。義歯(入れ歯)の不具合があれば餅は避ける |
| 時間帯 | 朝食・寝起きは飲み込む力が落ちている。昼以降が無難という助言も |
詰まったときの対処
1. 「声が出せるか」確認:咳ができる・声が出るなら、咳を続けさせる(自分で出せる可能性)。背中を叩かない(動いて完全閉塞することがある)。 2. 声が出ない・顔色が青い・両手でのどをつかむ(窒息のサイン):すぐ119番(周りの人に頼む)、同時に: - 背部叩打法:頭を低く前かがみにさせ、肩甲骨の間を手のひらの付け根で強く数回叩く。 - 腹部突き上げ法(ハイムリック法):後ろから抱え、へその上に握った拳を当て、斜め上に強く突き上げる。妊婦・乳児には行わない(胸部突き上げ)。 - 2つを交互に、取れるか意識がなくなるまで繰り返す。 3. 意識がなくなったら:心肺蘇生(胸骨圧迫)を開始。口の中に見える異物は取る(見えないものを指で探らない)。 4. 掃除機での吸引:消防・医師とも推奨していない(口内を傷める、時間を失う)。器具を探す間に上記を行う。 5. 取れた後も受診:気道の損傷、残留の可能性。
- 乳幼児:背部叩打法(うつ伏せにして頭を低く、背中を叩く)と胸部突き上げ法。腹部突き上げは内臓を傷めるため乳児には行わない。
- 義歯:合わない入れ歯は噛む力を落とす。年末に歯科で調整を。
- 餅以外の窒息しやすい食品(高齢者):こんにゃく、ゆで卵、パン、肉、団子、ミニトマト、ぶどう。同じ対策が有効。
【要検証】 搬送者数・年齢構成は東京消防庁の最新年、窒息死の全国統計は人口動態統計・消費者庁の分析で確認してください。応急手当の手順は日本赤十字社・消防庁の最新ガイドラインで確認を。
誤解1|よく噛めば餅は安全
噛む力・飲み込む力が落ちた高齢者は「噛んでも塊になる」餅が最も危険です。切る・少量・見守りがセット。
誤解2|お茶で流し込めば大丈夫
食べている途中に水分で流し込むと、餅が動いて気道をふさぐことがあります。 口を潤すのは食べる前。
誤解3|詰まったらまず背中を叩く
咳ができる・声が出るなら叩かず咳を続けさせる(叩くと完全閉塞することがある)。声が出ないなら背部叩打・腹部突き上げと119番。
誤解4|掃除機で吸えば取れる
消防・医療は推奨していません。 器具を探す時間で状態が悪化します。背部叩打と腹部突き上げを。
誤解5|子どもには小さく切れば何歳でもいい
3歳未満は噛み切る力が不十分で、餅は避けるのが一般的です。白玉も同じ性質なので注意。
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出典
- 消費者庁「年末年始、餅による窒息事故に御注意ください!」
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/release/
- 東京消防庁「餅による窒息事故に注意」(救急搬送データ)
https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/lfe/topics/
- 日本赤十字社「気道異物除去の手順(背部叩打法・腹部突き上げ法)」
https://www.jrc.or.jp/study/safety/
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食材によっては十分な加熱が必要です。生食は、生食用として流通しているものに限ってください。アレルギーのある方は、原材料をご確認ください。
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