
世界の99%がWHOの指針値を超える空気の下に――大気汚染と健康の統計
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私たちが毎日吸っている空気は、世界全体で見るとどの程度きれいなのでしょうか。世界保健機関(WHO)のファクトシート「屋外の大気汚染と健康」(2024年10月24日更新)によると、2019年には世界人口の99%が、WHOの大気質ガイドラインの水準を満たさない場所に住んでいたとされています。
屋外の大気汚染と死亡の推計
WHOの推計では、2019年に屋外の大気汚染に関連する早期死亡は世界で約420万人。その89%は低・中所得国で起きています。内訳は、虚血性心疾患と脳卒中が合わせて68%、慢性閉塞性肺疾患(COPD)が14%、急性下気道感染症が14%、肺がんが4%とされています。呼吸器だけでなく、心臓や血管の病気が大きな割合を占めているのが特徴です。
また、片づけや調理で固形燃料を使うことなどによる家庭内の大気汚染と合わせると、関連する早期死亡は年間約670万人になるとWHOは示しています。
WHOの「大気質ガイドライン」とは
WHOは2021年9月、大気質ガイドラインを約15年ぶりに改訂しました。たとえば微小粒子状物質(PM2.5)の指針値は年平均5μg/m³、1日平均15μg/m³、二酸化窒素(NO₂)は年平均10μg/m³です。これは法的な規制値ではなく、各国が自国の基準を定める際の目安として示されているものです。すぐに指針値を満たすのが難しい地域のために、段階的な「暗定目標」も設けられています。
日本では、環境省が大気汚染物質の環境基準を定め、全国の測定局で毎日観測しています。地域の観測値は、環境省の大気汚染物質広域監視システム「そらまめ」で公開されています。
要点(WHO「屋外の大気汚染と健康」)
・2019年、世界人口の99%が指針値を満たさない地域に居住
・屋外の大気汚染に関連する早期死亡は約420万人(2019年)、89%は低・中所得国
・内訳は心疾患・脳卒中68%、COPD14%、下気道感染症14%、肺がん4%
・家庭内の汚染と合わせると年間約670万人
・PM2.5の指針値は年平均5μg/m³(2021年改訂)
大気汚染と関わりのある病気の世界的な位置づけはWHOが公表した世界の死因トップ10で、心臓や血管に関わる統計はWHOが示した世界の高血圧の人数で紹介しています。
参考:世界保健機関(WHO)「Ambient (outdoor) air pollution」ファクトシート(2024年10月24日更新)、WHO「Global air quality guidelines」(2021年)、環境省
※この記事は公的機関が公表した統計・制度情報を紹介するもので、特定の疾病の診断・治療・予防を目的としたものではありません。健康上の不安がある場合は医療機関にご相談ください。
——Value Village編集部


