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日焼け止めとサンゴ礁
ハワイ州が始めた成分のルール

本文章內文為日文。

青い海とサンゴ礁で知られるハワイ。この州では2021年1月1日から、特定の紫外線吸収剤を含む日焼け止めの販売が州の法律で禁じられています。海のレジャーに欠かせない日焼け止めが、海の生態系を守るための法律の題材になった例です。

ハワイ州法 Act 104(2018年)

2018年、ハワイ州議会の法案SB2571が州知事の署名を受け、Act 104として成立しました。オキシベンゾンとオクチノキサート(日本の表示名称ではメトキシケイヒ酸エチルヘキシル)を含む日焼け止めの販売・販売の申し出・流通を、2021年1月1日から禁じる内容です。医師の処方による製品は対象外です。成立から施行まで2年半の期間を置いたのは、メーカーが処方を見直す時間を確保するためとされています。法律の目的には、サンゴ礁を含む海の生態系を守ることが掲げられています。

ほかの地域にも広がったルール

  • パラオ共和国:2018年の「責任ある観光教育法」で、2020年1月1日から「サンゴ礁に有害」と定めた成分を含む日焼け止めの販売・輸入を禁止。対象にはオキシベンゾン、オクトクリレン、一部のパラベン類などが含まれ、旅行者の持ち込み品は没収の対象になります
  • 米領バージン諸島:2019年に成立した法律で、オキシベンゾン、オクチノキサート、オクトクリレンの3成分を含む日焼け止めの輸入・販売・流通を禁止。2020年3月30日に全面施行されました

いずれの地域でも、酸化亜鉛や酸化チタンのように紫外線を散乱させる成分は対象に入っていません。

科学的な評価はいまも続いている

米国海洋大気庁(NOAA)は、日焼け止めに使われる紫外線吸収剤の一部がサンゴなど水生生物に影響を与えうるとする研究を紹介し、成分は泳ぐ人の肌から直接、または下水処理場を経て海に入るとしています。一方、全米科学・工学・医学アカデミー(NASEM)は2022年8月の報告書で、一部の紫外線吸収剤が水生生物に害を与えうるとしながらも、実際の海での影響を判断するにはデータが足りないとして、米国環境保護庁(EPA)による生態リスク評価を勧めました。規制と研究が並行して進んでいる分野です。

旅行の前に知っておきたいこと
・ハワイ州の規制は「販売・流通」が対象で、旅行者の持ち込みを禁じるものではありません
・パラオでは、対象成分を含む日焼け止めの持ち込み品が没収されることがあります
・米国では日焼け止めは一般用医薬品として扱われ、成分は容器の「Drug Facts」欄に書かれています

日焼け止めの数値の読み方はSPFとPAは、何を測った数字か、米国の化粧品制度は米国の化粧品規制が変わったの記事で紹介しています。

参考:ハワイ州議会(SB2571, 2018年)、ハワイ州知事室、パラオ共和国 Responsible Tourism Education Act of 2018、米国海洋大気庁(NOAA)、全米科学・工学・医学アカデミー(NASEM)

——Value Village編集部