
世界のカシミヤの約4割はモンゴルから
年9,600トンの原毛を生む草原
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寒さが深まると、カシミヤのセーターやストールが店頭に並びはじめます。カシミヤは、カシミヤヤギの冬毛の下に生える、細くやわらかなうぶ毛から作られる素材です。春の換毛期に櫛でとかして集めるため、1頭から取れる量はわずかです。
原毛の約4割はモンゴル産
EU(欧州連合)が2024年にまとめたモンゴルのカシミヤのバリューチェーン分析によると、モンゴルの原毛(洗う前のカシミヤ)の生産量は2022年に9,672トンに達しました。モンゴルは世界のカシミヤ原毛の約4割を生産しているとされ、中国(内モンゴル自治区など)と並ぶ世界の二大産地です。
モンゴルで飼われているヤギはおよそ2,700万頭といわれます。遊牧の暮らしと深く結びついた産業で、カシミヤは鉱業に次ぐ重要な輸出品のひとつになっています。
モンゴルのカシミヤ
・原毛の生産量:9,672トン(2022年、EUの分析)
・世界の原毛に占める割合:約4割
・ヤギの頭数:約2,700万頭
・主な課題:草原への負担と、原毛のまま輸出される割合の高さ
草原を守りながら育てる
一方で、ヤギの数が増えすぎると草の根まで食べてしまい、草原の劣化につながることが指摘されてきました。欧州復興開発銀行(EBRD)は2023年、モンゴルで持続可能なカシミヤ生産を支援する取り組みを発表し、放牧の管理や、どこで誰が育てた毛かをたどれる仕組みづくりを後押ししています。
原毛のまま国外に出すのではなく、国内で洗い・紡ぎ・編むところまで手がけ、付加価値を高めることもモンゴルの課題とされています。素材の産地をたどる動きは、ウール・シルクなど動物繊維のシェアやEUのデジタル製品パスポートの記事でも紹介しています。
参考:欧州連合(EU)モンゴル・カシミヤのバリューチェーン分析(2024年)、欧州復興開発銀行(EBRD)
——Value Village編集部




