機能性表示食品は、何が変わったのか
届出制度の3つの見直し
ドラッグストアのサプリの棚で、「機能性表示食品」と書かれたパッケージを見かけます。
この表示が何を意味しているのか、意外と知られていません。そして2024年の紅麹サプリの事案を受けて、制度の中身が変わりました。
まず、この制度の前提
消費者庁の説明によれば、機能性表示食品とはこういうものです。
国の定めるルールに基づき、事業者が食品の安全性と機能性に関する科学的根拠などの必要な事項を、販売前に消費者庁長官に届け出れば、機能性を表示することができる制度
重要なのは、「届け出る」であって、「国の審査を通る」ではないという点です。届出は販売日の60日前までに行います。
ここが、特定保健用食品(トクホ)との決定的な違いです。
変わった点① 健康被害の報告が義務に
届出者の遵守事項として、次が規定されました。
- 健康被害と疑われる情報を収集すること
- その情報を得た場合、速やかに都道府県知事等に提供すること
- あわせて消費者庁長官に提供すること
つまり、企業の手元で情報が止まることを防ぐ仕組みが入りました。
変わった点② サプリ形状に GMP が義務に
機能性表示を行うサプリメント――天然由来の抽出物等を原材料とする錠剤、カプセル剤等の形状の食品――について、GMP(適正製造規範)に基づく製造管理が、食品表示基準における届出者の遵守事項として規定されました。
錠剤やカプセルは、普通の食品と違って成分が濃縮されています。製造工程のばらつきが、そのまま中身のばらつきになります。
変わった点③ 届出後の科学的知見も見る
届出日以降の科学的知見の充実により、機能性関与成分について特定の保健の目的が期待できる旨の表示をすることが適切でないと消費者庁長官が認めた食品は、機能性表示食品の要件を満たさないことが規定されました。
届け出たときの根拠が、その後の研究で覚しくなったら、表示を続けられない――ということです。
買う側は、どこを見ればいいのか
制度の話を長々と書きましたが、実用的な結論はシンプルです。
機能性表示食品の届出内容は、消費者庁のデータベースで誰でも検索できます。安全性と機能性の根拠、製造・品質管理、健康被害の情報収集体制まで、届出事項に含まれています。
パッケージのキャッチコピーだけを見て判断する必要は、もうありません。
私たちの立場
Value Village は現在、機能性表示食品を取り扱っていません。この記事は自社商品の宣伝ではなく、制度の仕組みを知っておいていただくためのものです。
化粧品でも同じことが言えます。全成分は配合量の多い順に記載すると決まっています。制度を知っていれば、売る側の言葉を検証できます。
参考:消費者庁「機能性表示食品について」「機能性表示食品の届出等に関する手引き」「機能性表示食品制度に関する説明会」資料
※本記事は制度の解説であり、疾病の診断・治療・予防を目的としたものではありません。体調に不安がある場合は医療機関にご相談ください。
——Value Village編集部