日本で承認された再生医療等製品は、28です
数えてみると見えること
「再生医療」という言葉は、いまや広告や記事で毎日のように目にします。
では、日本で実際に国の承認を受けている「再生医療等製品」は、いくつあると思いますか。
28
再生医療ポータルの掲載では、2026年8月31日時点で 28製品。
多いと見るか、少ないと見るか。
制度ができてから十数年でこの数です。少なくとも、「いまやありふれた技術」ではないことはわかります。
四つの種類に分かれている
承認製品は、おおむね次のカテゴリに分かれます。
- ヒト体性幹細胞加工製品(間葉系幹細胞や角膜上皮幹細胞などを使うもの)
- ヒト体細胞加工製品(本人の細胞を採取して加工したもの)
- ヒト人工多能性幹細胞(iPS)加工製品
- 遺伝子治療用製品(ウイルスベクターを使うものなど)
このうちiPS細胞由来は 2製品。ニュースでもっとも有名なカテゴリが、実はもっとも数が少ない。
直近では、2026年6月にも新しい製品が承認されています。いまも増えている途中です。
なぜ「医薬品」と別の枠なのか
2014年の法改正で、日本は「再生医療等製品」という独立したカテゴリをつくりました。
理由は、細胞を使う製品は人によって中身が均一ではないからです。化学合成の薬のように「この分子が何mg」と定められない。
そこで、一定の有効性が推定され、安全性が確認された段階で、期限と条件をつけて先に承認するという仕組みができました。
早く届けることと、確かめること。その両方を成り立たせるための枠です。
化粧品とは、別の世界です
ここははっきり書いておきます。
この28製品は、すべて医療の現場で使われるものです。化粧品はこのなかに一つも含まれません。
「ヒト幹細胞コスメ」と呼ばれる化粧品が使っているのは培養液(上清を含む液体成分)であって、細胞そのものではありません。
この境界線については、「ヒト幹細胞コスメは、再生医療ではありません」で詳しく書きました。
同じ言葉を使っても、法律上の位置は全く違います。そこをごっちゃにしないことが、この分野を扱う側の最低限の責任だと思っています。
参考:再生医療ポータル「再生医療等製品情報」(2026年8月31日時点)、医薬品医療機器総合機構(PMDA)「新再生医療等製品の承認品目一覧」、厚生労働省
※この記事は公的機関が公表した制度情報を紹介するものであり、特定の疾病の診断・治療・予防を目的としたものではありません。
——Value Village編集部