
成分表の[nano]とは?
EU化粧品規則のナノマテリアル表示
本文章正文为日语。
ヨーロッパで売られている化粧品の全成分表示を見ると、「TITANIUM DIOXIDE [NANO]」のように、成分名のうしろに角かっこで[nano]と書かれていることがあります。これは欧州連合(EU)の化粧品規則が定める、ナノマテリアルの表示ルールです。粒子のとても小さな原料を、使う人が成分表で見分けられるようにするための決まりです。
ナノマテリアルの定義
EU化粧品規則(規則(EC) No 1223/2009)の第2条1項(k)は、ナノマテリアルを「不溶性または生体内に残りやすい、意図的に製造された物質で、外形寸法のひとつ以上、または内部構造が1〜100ナノメートルの大きさのもの」と定めています。1ナノメートルは100万分の1ミリメートルです。欧州委員会の説明では、金属や金属酸化物、炭素材料などがこれにあたり、リポソームや乳化物のように溶けたり分解されたりするものは含まれません。
表示と届出、2つの義務
- 表示(第19条):ナノマテリアルとして配合される成分は、全成分表示で成分名のあとに[nano]と記します。2013年7月11日から適用されています
- 届出(第16条):ナノマテリアルを含む製品は、発売の6か月前までに、物質の特定、配合量、毒性や安全性のデータ、想定される使われ方などを欧州委員会へ電子的に届け出ます
ただし、着色剤・紫外線防止剤・防腐剤として規則の付属書に載り、その条件どおりに使われるナノマテリアルは、この届出の対象外です。付属書に載せる段階で、欧州委員会の消費者安全科学委員会(SCCS)が個別に評価しているためです。
日焼け止めの[nano]
・紫外線を散乱させる酸化チタンと酸化亜鉛は、ナノサイズのものも付属書VI(紫外線防止剤のリスト)に条件つきで載っています
・どちらも配合の上限は25%で、吸入によって肺に入るおそれのある使い方は認められていません
・ナノサイズの酸化チタンは、2019年の規則(EU)2019/1857で、認められる表面処理の組み合わせが3種類追加されました
日本の表示との違い
日本の全成分表示のルールには、粒子の大きさを書き分ける定めはありません。同じ酸化チタンでも、日本の容器では「酸化チタン」、EU向けの容器では「TITANIUM DIOXIDE [NANO]」となる場合があります。EUの化粧品ルール全体はEU化粧品規則を読む、成分名の国際的な呼び方は表示名称とINCI名の関係の記事で紹介しています。
参考:欧州委員会(European Commission)、規則(EC) No 1223/2009、規則(EU)2016/621、規則(EU)2019/1857、消費者安全科学委員会(SCCS)
——Value Village編集部
写真:Jen/CC BY-SA 3.0(Wikimedia Commons)



