高岡銅器でつくられた高岡大仏

VILLAGE通信 vol.16 富山県
高岡銅器、7人の鋳物師から始まった町

中部編の2回目は富山県です。県西部の高岡市は、銅や銅合金の鋳物(いもの)のまちとして知られています。今回は400年以上の歴史をもつ「高岡銅器」を訪ねます。

1611年、金屋町から

高岡銅器の始まりは、慶長16年(1611年)。加賀藩二代藩主の前田利長が、城下町の繁栄のために7人の鋳物師(いもじ)を招き、金屋町に鋳物の工場を開かせたことにさかのぼります。はじめは鍋や釜、農具などの日用品をつくっていましたが、やがて仏具や花器などへと広がりました。いまも金屋町には、千本格子の町家が並ぶ鋳物師町の面影が残ります。

溶かして、型に流す

鋳物は、溶かした金属を型に流し込んで形をつくる技法です。高岡では、原型づくり、鋳造、仕上げ、着色といった工程ごとに専門の職人が分業して一つの品を仕上げてきました。仏具や茶道具、置物から、大きなブロンズ像や寺院の梵鐘まで、大小さまざまなものが高岡でつくられています。

要点
・1611年、前田利長が7人の鋳物師を招いたのが始まり
・原型・鋳造・仕上げ・着色を専門の職人が分業
・仏具や茶道具から大型の銅像・梵鐘まで手がける
・1975年(昭和50年)、最初に指定された伝統的工芸品のひとつ

最初の指定品のひとつ

伝統的工芸品の制度が始まった1975年(昭和50年)2月、高岡銅器は第一次指定の品目に選ばれました。現在も高岡は、銅合金の鋳物で国内有数の産地です。仕上げの着色には、薬品や炎を使って銅の表情を変える多彩な技法があり、同じ形でも色によって印象が大きく変わります。

前回は新潟県の燕鎚起銅器でした。VILLAGE通信 vol.15 新潟県はこちら。叩いてつくる銅器と、流してつくる銅器を見比べるのもおもしろいところです。富山県の見どころは47都道府県ガイドの富山県編からどうぞ。次回は石川県を訪ねます。

参考:経済産業省 中部経済産業局、富山県、伝統的工芸品産業振興協会

——Value Village編集部