3兆8,785億円の、お菓子の国
和のスイーツが外へ出ていく
日本は、お菓子をよく食べる国です。数字で見ると、その規模がはっきりします。
国内市場は3兆8,785億円
全日本菓子協会の集計によれば、2024年の菓子の小売金額は3兆8,785億円。前年比5.3%の増加でした。伸びを牽引したのはグミなどのあめ菓子とされています。
価格上昇の影響を含む数字ではありますが、それでも市場が縮んでいないことは確かです。菓子は嗜好品でありながら、日々の買い物のなかから外されにくい。この安定感は、他のカテゴリーにはあまりないものです。
和菓子が、スイーツになる
もうひとつの動きが、海外への展開です。ジェトロは「スイーツとしてのわらび餅」で海外市場を開拓しようとする事例を報告しています。
ここで起きているのは、単なる輸出ではなくカテゴリーの翻訳です。わらび餅を「和菓子」として売れば、その文脈を知る人しか手を伸ばしません。「スイーツ」として棚に置けば、比較対象はプリンやムースになり、市場そのものが変わります。同じ商品でも、どの棚に置くかで届く相手が変わるということです。
後押ししているもの
背景として挙げられるのは、インバウンドによる認知の広がりと、アニメや漫画を通じた日本文化の浸透です。味を説明する前に、名前を知っている人が世界中にいる。これは輸出にとって、かなり大きな前提条件になります。
3兆円を超える国内市場は、裏を返せば厳しい練習場でもあります。そこで選ばれ続けてきたものが外に出ていく。順番としては、たぶん理にかなっています。
海外の日本食の広がりについてはこちらの記事を。
参考:全日本菓子協会、日本貿易振興機構(ジェトロ)
——Value Village編集部